映画 『キングダム』

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「キングダム」観てきました。
面白かったです。オバサンなんか、何回も涙を拭ってしまいました

秦の始皇帝の覇道を軸にした「キングダム」というマンガがあるのはもちろん知ってまして、それがかなり面白いというのも知っているんですが、今更マンガを集めるのも抵抗があって、「ハマるだろうな…」と、予想できるだけに避けてきました。

なので、私の「キングダム」に対する前知識は「アメトーーク」の「キングダム芸人」によるところです。
…と、言ってもNHKBSプレミアムの「中国王朝シリーズ」やなんかは全部ブルーレイにおとしているくらいなんで、始皇帝の出生の話なんかはチョー知ってます。


物語は奴隷として売られる主人公・信(シン)が王騎(オウキ)将軍の率いる軍勢に出会うところから始まります。
幼い信の瞳に、その大将軍の姿が焼き付いて、それが彼に強い影響を及ぼすのです。
信は里典(役職名)のもと、田畑を耕す為に買われてきたのですが、そこで同じ境遇の漂(ヒョウ)に出会い、二人はこの身分から逃れる唯一の手段として、いつかあるチャンスの為に武術を磨きました。
ある日、都からやってきた高官が彼らを見かけ、漂だけが連れて行かれたのでした。

そして、ある夜半、漂は戻ってくるのですが、美しい着物に身を包んだ漂は、致命的な怪我を負っていて…

漂の願いを聞いて信が向かった先にいたのが、漂によく似たエイセイ(エイの字出すの無理。セイは政。後の始皇帝)、秦の若き王だったのです。

それから、エイセイの弟・成キョウの叛乱とその鎮圧が、映画の主軸となります。


ジャンプの命題「努力・友情・勝利」が本当によく表現されていました。
映画の話を~5巻までに絞ったのがよかったですね。こういう大作を映像化したときに失敗するのが、長い物語をギュッとまとめた為に濃縮になるどころか、ストーリーとして上滑りになって、面白さが薄まるところにあると思うんですね。
だから、信と漂の絆に主題を置いて、歴史じゃなく物語として楽しめたのが成功したと思います。
2人の友情が、エイセイとの絆に繋がり、信の夢に繋がる―「夢」っていうか「志」だと思うんだけど。

作者が入った脚本なだけあって、再構成もすごくよかったです。


そして、隙の無い配役。
主人公の山﨑賢人もがんばっていたし、漂(&エイセイ)の吉沢亮もよかったです。
(奴隷少年の役にあたって、相当減量したらしい山﨑クンは、番宣で見てもガリガリで心配になるけど、映画では骨が浮き出ていて痛々しかった…)
そして、他の将軍たちもカッコよかった~!
難しい役どころの王騎将軍の大沢たかおが、本当にがんばっていました。(「アメトーーク」で見ただけでも、あの役が難しいのは解る
加藤雅也要潤みたいな見栄えする人もワクワクしましたし、長澤まさみがマジ綺麗だった!(ゲジゲジ眉が似合っていた!)

女の戦士って、太ももだよね~。ももは致命傷になるから、曝すのはあり得ないんだけど、女戦士に太ももは外せないんだよね~…。うんうん。

そんなこんなで、絞ったお陰で回想シーンも丁寧に描かれていて、語られる漂の戦いの場面が本当に美しかった。

ぜひ、続きを観たいので、当たって欲しいんです~!
どうか皆さん、観に行ってください!


これほど、原作読みたくなったの初めてかも。
あと、パンフレットが読み応えありまくりでした。どうやって物語を作るのか、すごく興味深かったです。