大河ドラマ『平清盛』 第9回「ふたりのはみだし者」

ついに得子から皇子が誕生します。
これがのちの近衛帝。崇徳院(今はまだ天皇です)と藤原頼長を破滅へ導く存在となります。
 
そのお披露目の会でひと波乱あります。
(正直、幼児の死亡率が高かったあの時代にあんな小さい子をお披露目しないと思うんですが…。あと、チョー気になるのが、お産のシーンでこの時代のお産は一族の男子が妊婦の腰を後ろから几帳越しに抱いて出産したんですよね。清盛の娘の徳子が安徳帝を産んだときは確か重衛が勤めたはず…。実はそれが結構楽しみなんですよね~。一族の男子と女子の役割を象徴していて。)
 
みんなで言い合う必要はなかったんじゃないかとは思いますが、それぞれが思いを吐露する場面は印象深かったです。
特に得子のタンカはカッコよかったですね。
地位や権力が欲しいんじゃなくて、待賢門院璋子を苦しませたいだけだという…。
 
璋子の造詣はきっと『源氏物語』における「女三の宮」のイメージなんでしょうね。
本人は白河院の「若紫」として育ったハズなのに、面白い皮肉だと思います。
佐藤義清が「柏木」の役割のようですね。
絵巻のように美しい二人の物語が楽しみです。
 
 
さて、清盛の人生に深く関わる皇子がついに登場しました。
四宮・雅仁親王。崇徳帝の同母弟で、間にもちろん二宮・三宮といたわけですが(憎んでいるようで、璋子との間にボンボン子供を作っている鳥羽院であった…)、それぞれ目宮・萎宮と呼ばれる虚弱な子で長く生きなかったので、元気なこの四宮の誕生は本当に喜ばれたのでした。…資質は別にして。
 
ハプスブルク家か?と、思わせるような血の弱さはどうやら鳥羽院の方が原因なようで、今誕生を喜ばれている皇子も目が見えなくなって死んでいくのですから…。
 
私が危惧していた通り、雅仁親王はキレ者なようで…。
まあ配役からしょうがないんですけどね。
「日本一の大天狗」のフレーズに騙され過ぎなんですよね~><
後白河天皇が平家を翻弄した、みたいな幻想は本当にウンザリなんですけど、まあ仕方ないのでせいぜいクセ者の皇子を楽しみます。
 
赤ちゃんが賽を振る演出はすごくよかったですね~。
「清太をやるのはカンベンしてください」と言っていた清盛ですが、結局やることになります。
この長男の重盛は後白河院の近臣となり、それが親子確執に繋がるのですから…。
(「確執」って言っても、後白河院には及ばないけどね。あの方は自分の息子のことごとくと敵対するのでした。)