六条の御息所といえば…
昨日、一昨日と旅行の為にサボッてしまったので、もうひとつ。
六条の御息所といえば、結構人気のあるキャラクターです。
私も思いつめるタイプの貴婦人が、胸のわだかまりも口に出来ずに生霊(その後は死霊にも)
なってしまう姿は哀れで美しく思ったものです。
しかし、最近になって考えてみると、ちょっと恐ろしい気がするのです。
教養ある奥ゆかしい貴婦人が身に覚えもないのに、ある日そんな噂をたてられてしまったら…。
確かに自分はこの場合、源氏の正妻葵の上を怨む立場にはあるにしても、
全然恨み言を言おうなんて思っていないのに、自分がとり憑いているなんて言われたら、
考えただけでノイローゼになりそう…と思いませんか?
もはや、表舞台から退いた自分にはその噂を公に否定することも出来ません。
気位の高い貴婦人にそんな噂(確か、噂では六条の縁者の死霊だったけど)が広まっていって、
もうそうだということになってしまうなんてそっちの方が生霊よりコワイ…
と思ってしまうのは、生霊なんか信じていない私たちの感覚でしょうか?
逆に生霊を信じるからこそ、「ああそうなんだ。自分なんだ…」と思ってしまいそうだけど。
う~ん、素直に読めなくなってきたのは、歳とったせいだろうか…?
ちなみに葵の上は『葵』巻で死んだから、便宜上そう呼ばれているだけで、本文では「左大臣の姫」などとなっております。
まあ、なんにせよ、六条の御息所という人の人物形成の奥の深さがこの物語の永続性を担っていると
いうことで、ひと口には語れないですよね。
六条の御息所といえば、結構人気のあるキャラクターです。
私も思いつめるタイプの貴婦人が、胸のわだかまりも口に出来ずに生霊(その後は死霊にも)
なってしまう姿は哀れで美しく思ったものです。
しかし、最近になって考えてみると、ちょっと恐ろしい気がするのです。
教養ある奥ゆかしい貴婦人が身に覚えもないのに、ある日そんな噂をたてられてしまったら…。
確かに自分はこの場合、源氏の正妻葵の上を怨む立場にはあるにしても、
全然恨み言を言おうなんて思っていないのに、自分がとり憑いているなんて言われたら、
考えただけでノイローゼになりそう…と思いませんか?
もはや、表舞台から退いた自分にはその噂を公に否定することも出来ません。
気位の高い貴婦人にそんな噂(確か、噂では六条の縁者の死霊だったけど)が広まっていって、
もうそうだということになってしまうなんてそっちの方が生霊よりコワイ…
と思ってしまうのは、生霊なんか信じていない私たちの感覚でしょうか?
逆に生霊を信じるからこそ、「ああそうなんだ。自分なんだ…」と思ってしまいそうだけど。
う~ん、素直に読めなくなってきたのは、歳とったせいだろうか…?
ちなみに葵の上は『葵』巻で死んだから、便宜上そう呼ばれているだけで、本文では「左大臣の姫」などとなっております。
まあ、なんにせよ、六条の御息所という人の人物形成の奥の深さがこの物語の永続性を担っていると
いうことで、ひと口には語れないですよね。